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和田一夫に聞く-もう一つのシリコンヴァレー物語

  起業したばかりの会社や、社員がごく少数であるために会社の規約やルールがなかったり、雇用したときも雇用契約書がないということがあります。私もベンチャー企業を起こし、そのために、様々なトラブルがありました。和田さんは、そのために社員に裏切られたというような経験はありますか?(22歳/福岡県/会社員)  

  そういう危険性は、商売をしているのですから、毎日あると言えるでしょう。例えば、今から40年くらい前だったと思います。「ヤオハン食品デパート」という名前で販売をしていました。それまでは八百屋のみの商売をしていましたが、魚屋や肉屋を増やしながら食品デパートにしていく構想でした。ですが、今まで八百屋だったものですから他の食材に関する経験はもちろんありません。ですので、その道のベテランを雇ったのです。その時に雇った人は非常に優秀で一生懸命に働く人なので「本当にこの人を主任さんにしてよかったな」と私は思っていました。

ところが、とても一生懸命働いてくれるんだけれども、店が終わってもなかなか帰らないで働いているんです。その理由は、彼が辞めた後分かったのですが、店の商品を盗んでいたんですね。ブリなんかをごみ箱に入れておいて、夜になって誰もいなくなったら近くの旅館に安く売っていたみたいなのです。その頃は熱海で商売をしていたので、ブリのような高級な魚は結構な額になっていました。
その人は本当に腕もあるし、ベテランだったのでお客さんに喜ばれていましたので、彼のおかげでお客さんが来るんだ、と私は思っていたのです。でも利益があまり上がりませんでした。その後、彼は他の店からの引き抜きで辞めていきました。

 その当時は売り上げが1日10万円くらいで、年商3千万程度の会社でした。そのため、何しろ社員の給料は安かったんです。経営者は人を安く雇おうとするけれど、待遇というものも必要なんですね。良い待遇をしてあげれば、社員もビシッと働くものなのです。
 


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